2013年7月27日土曜日

平成25年度住宅の省エネルギー技術者講習会


今年度の講習会の日程がようやく決まったようです。

埼玉県では9月3日~5日の埼玉土建研修センターを皮切りに県内5会場で行われことになった。今日現在公式な発表は無いが、近々ホームページ上でも確認できるようになります。 http://www.shoene.org/

今年は大工さんだけでなく、設計者向けの講習会も建産連会館にて設定されている。

国土交通省の補助事業で昨年度より始まった大工さん向けの断熱材施工のスキルアップセミナーです、私は昨年度よりこの講習会の講師をさせて頂いております。

昨年、私は延べ4日間約160名程のプロの技術者に、断熱材の施工の基本について説明させて頂いた。

たとえプロの大工棟梁といえ、よっぽど何かの機会に正しい断熱材の施工を学ばない限り、性能の発揮できる施工方法を知らないのが、現在の日本の家造りの現状なのかもしれません。

確かにFacebookなどで、有名な建築家の先生が現場監理されている写真を拝見する機会が増えたが、ちょっと首を傾げてししまうことも多です。

多分、設計・監理者も断熱材の正しい施工方法をご存知ない方が多いのが実情かと思います。

この現状の中、あと7年後の2020年には建築基準法が改正され現在の日本の最高基準である次世代省エネルギー基準を達成することが義務化されます。

つまり、あと7年後にはこの基準を達成できない工務店は新築工事を請け負うことができない事になるわけです。

もっと重要なことは、現在建てている新築工事も次世代省エネルギー基準で建てていない限り7年後には既存不適格建築物となってしまうんです。

まあ法律はともあれ、先進国の中でも省エネルギー基準が低いのが日本です、この事実をお施主さんも知って欲しいし、勉強して欲しい、当然工事費も多少上がるが、自分と家族が暮らす家、健康に暮らせる家がいいでしょ!と申し上げたい。

というわけで法律がどうのとかいうことより、どうせ性能の良い断熱材を入れるなら100%性能が出る施工をしましょうよ!と言うのがこの講習会の目的ですよと、受講者の皆さんにお話させていただいています。

昨年度が1万人、今年度が3万人、そして7年後までに20万人の大工さん達に受講していただきたいと言うかつてない事業です。

私も講習には熱が入ってしまいます。

昨年の合格者は全員こちらでご覧になることが出来ます。 http://www.shoene.org/candidates/index.html

2013年7月11日木曜日

築41年住宅のリノベーション温熱環境を測定してみた、その2 2013年7月6日から7月7日までの温度データ

7月6日より外気温は上昇し始め7月7日に関東地方の梅雨明け宣言がされた。

本日データを回収しました。

前日7月6日の最高気温は約30.5℃、7月7日は約42℃となった。サーモカメラで測定したのは翌日の7月8日午後0:00なのですが、タイミング悪くデータロガーのデータが7月7日で満杯状態になってしまい。8日のデータが有りません。気がつかなかった!

前1週間のデータと7月6日~7月7日のデータを掲載します。




無冷房の室内では、基礎の冷気を利用して室内をひやしてはいるのですが、外気の温度上昇に引きずられて室温も上昇していることが判ります、室温の上昇に伴い熱交換をしている基礎のコンクリートの温度も上昇がはじまっています。

無冷房の状態ではいずれ床下の基礎コンクリートも30度近くまで上昇する可能性が考えられます。

そんなことになったら、熱容量の大きいコンクリートを冷ますのは至難の業になってしまいます。

グラフより、午前5時頃には外気温が26℃くらいまで低下することがわかります、この外気を利用して室内の温度を引き下げる工夫が出来ると良いことが判ります。

2日間のデータしか現在はないのですが、室温も床下温度もmax温度が少しづつ上昇を始めていることが確認できたので、2.2KW程度のルームエアコンを1台設置しさらにデータを取ってみようと思います。

出来れば半埋め込み式の床下エアコンとして下記の暖房器具としても活用できたらまた、おもしろいデータが取れると思っています。

実験はまだまだ続きます

2013年7月10日水曜日

築41年リノベーション温熱環境を測定してみた。

昨年末に完成した築41年住宅が、初めての夏を迎えた


2013年の関東地方の梅雨明け宣言がされた翌日に早速に

外気温38度、無冷房状態の家がどういう事になっているのか?
測定してみました。

測定日時:2013年7月7日 PM00:00



まずは外壁測定 南側 40.8℃




 北側 38.0℃




恐る恐る、玄関のドアを開けてみる。
もちろん、エアコンは動作していない、と言うよりエアコンが付いていない。

え! 涼しい 28.3℃

前日から猛暑、かなり暖められているはずなのに.....


赤く見えるのはサッシ枠部分、高温になっている
と言っても外アルミ・内樹脂遮熱LOW-E仕様だけどね。



南側 LDK外壁面は29.1℃





北側居室は28.1℃



2階に上がってみる
相当暑いだろうなと覚悟はしていた。

え! 暑くない

南側居室の壁面は29.4℃
確か外壁は40℃以上有ったはず!!






北側居室も29.4℃


左側の赤い部分は自然吸気口、弊社の換気は第3種換気のためフレッシュな空気が熱交換なしに室内に入って来ているのが判りますよね。


小屋裏の天井は相当暑いはずだ
測定してみた
え!!
29.4℃って室温と一緒だ
サーモカメラも同じ色のはずだ。




北側居室は
29.7℃
これは誤差の範囲だね。



んんんんん!

何で、この家暑くないんだろう?

実は理由があります。
この家は
床下の基礎空間と天井裏が直径150mmのパイプで繋がれています

パイプの中間にはカウンターアローファンという物が付いていて
空気の流れを入れ替えることが出来ます。

つまり、床下の空気を天井裏に上げたり(夏モード)

天井裏の空気を床下に送ったり(冬モード)

が出来ます、初めての試みだったので運転時の騒音がどの程度か判らず、防音処理を行っていないためちょっと気になりますが。

この夏、結果が出ました。

詳細なデータは、データロガーにより毎時測定中です。

夏が終わったら、ご報告したいと思います。


床下がどういう状況下というと
こんな感じです。

基礎の耐圧コンクリートの厚さは150mm
10Aの架橋ポリを布設してあります
冬は温水にて耐圧コンクリートを蓄熱体としております。

本日は24℃~25℃くらいでした。
この空気を天井裏に持ち上げております。

















2013年7月7日日曜日

メダカの甕の不思議


我が家のメダカ達です。この2年くらい水を交換していませんが綺麗です。

多分メダカの水槽に理由があると思います。

素焼きでできた大きな甕ですが、内側は釉薬が掛かっています。

程よく表面から水分が蒸散され水温が上がりません。







 これってパッシブな家造りに使えそうですね。



と言う訳で、とりあえず、2013年の梅雨空け発表のあった7月6日の翌日に温度を測定してみました。

メダカの甕はこの様な場所に置かれています、割と風通しは良好です。



外気温は36.6℃


水の入っている部分は表面温度30.5℃

水温は30.8℃


メダカさん達は気持ちよさそうにおよいでいます。
測定している私は 汗! 汗! 汗!


甕の上部は外気温より高く38.1℃


甕の下部、水が入っている部分は32.0℃


表面を触ってみると、ちょっと冷たくって湿ったい感じがする。

この部分で気化熱が奪われて温度の上昇を防いでいるのだろうか?

まだまだ不思議の解明には時間がかかりそうだ。