2011年6月8日水曜日

住宅の気密性能

先日書きました、気密測定技能者試験を受けるにあたり、気密性についての再確認です。


気密性が低い住まいは、室内の空気は外へ漏れ、外の空気が室内に入り込んできて、絶えず家中の空気と外気が入れ替わっている状態ですので、暖めても冷やしてもエネルギーの無駄が非常に多くなります。 

気密性の良し悪しは、C値(シーチ) (隙間相当面積)として数字で表示することが出来ます。
断熱性能や構造性能とは違って、完成した住宅を実際に装置を使用して測定を行います。





すき間の測定方法は、室内の空気を送風機で強制的に外に出します。この時に生じる気圧差と風量でC値が分かります。


C値とは建物の床面積1㎡あたりどのくらい隙間c㎡が在るのかを測定する。単位は[c㎡/㎡]

たとえば延べ床面積30坪(100㎡)の住宅でC値が2.5の場合250c㎡の隙間がある
C値が0.5の場合では50c㎡の隙間があると言うことになります。


つまりC値が小さければ隙間が少なく住宅の気密性能が高いと評価できるわけだ。
それではC値2.5、C値0.5はどの程度の気密性能なのか?

日本に於いては、平成11年の「次世代省エネルギー基準(平成11年省エネルギー基準)」言う気密住宅とは

北海道・青森・岩手・秋田などのⅠ・Ⅱ地域で2.0c㎡/㎡以下
それ以外の地域では5.0c㎡/㎡以下の建物を気密住宅と呼んでいます。

外国の基準は、寒冷地のノルウエー、スウエーデーンの戸建て住宅は約2c㎡/㎡以下、カナダのR2000仕様は約1c㎡/㎡以下と厳しくなっています。


ちなみに興味のある方は某メーカーの気密測定器の取扱説明書がありました。ご覧下さい。

住宅の気密性能は夏と冬では値が違う冬2.0でも夏は1.7だったり、また築1-2年はちょっぴり低下するこれは木材の乾燥収縮などによるものと思われる。

何れにしろC値1.0c㎡/㎡を希望する場合はいわゆる普通のパックされたグラスウール断熱材を使っていたのでは私の経験上、不可能と思われる。

かなり高度な施工方法と施工の精度が求められる、しかし人間が現場で作業するのであるから、多少のばらつきは許容値としてご理解いただきたい。

2011/06/08

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