2007年3月16日金曜日

初めての「内閣府」


今日は内閣府の主催による「災害に係る住家の被害認定に関する講習会」に出席してきた。簡単に言うと大震災・水害発生後に被害認定を行い、支援金の支給など本来地方公共団体の職員が行う被災認定業務を速やかに、行うための講習です。役人でもない私が、本来行いべき業務ではないのですが、参加のお誘いがあり、内容もわからないまま「内閣府」の建物に入れる!と言う興味本位で参加となりました。
地下鉄の国会議事堂前駅から地上に出る階段を上がるとすでに何人もの機動隊員が警備中、地上に出ると目の前が新しくなった首相公邸
、何かあったんじゃないかと言うくらいの物々しい警備、あちらこちら警察官・機動隊員でいっぱい。
内閣府は歩いて2分くらいですぐに着いたが、入館するにはまた大変、事前に本人登録されていたので、IDカードを受け取り、何人もの警備員の間を通りIDカードをかざして入門ゲートを通過そしてやっと入館。建物は結構古い、RC造の地下に講堂がある、寒いそして講堂に入っても寒い、そうかウォームビッズか?何度温度があるかわからないが、寒い・脱いでいたコートを足に巻いて、約4時間の講習会を受講。・・・・・・・・・・・内容? お題目通りですよ、何てったって参加者の6割は行政のお役人さん達、災害発生時のボランティアとして、震災時応急危険度判定士と言う資格は持っているし、おおよその業務内容も把握している、これは被災地の依頼により手弁当で行うことと思っている。だが今日の、講習会は、被災者の財産に関わること、どう考えても一建築士が、手弁当で行う判断の範疇ではない。全国の地方公共団体職員が手分けして行えばいい話。もう講習会のとっかかりから、寒いやら、聞く耳を持たないやら、こんな講習会も珍しいやと思い、帰路につきました。

2007年3月13日火曜日

室内環境測定士

化学物質過敏症は精神疾患だった?
最近TV番組の「ガイアの夜明け」で放送を見た、シックハウスが重くなりついには化学物質過敏症となってしまう人が増えているようだ。家に居ることが出来ずいわば屋外でホームレスな生活をせざろうえない実態に驚いた。
私も、臭いには鈍い方だが、ホルムアルデヒドを初めとした溶剤などの臭いには結構過敏に反応する方だと思っている(家内はそんなことはないと否定しているが)、中国産の安い家具などを大量に扱っているところに行くと、頭が痛くなってしまう。

さらに化学物質過敏症の方も重傷になると「識別不能型身体表現性障害」という精神疾患になってしまと医師が発表された。なるほど大変な病気なんだと理解できるし、設計・施工の立場として今以上に材料の選定には注意をしなくてはいけないという気持ちになる。

ところで当社のシックハウス対策は、原則使わない。

でも、外壁に使う構造用合板、床下時に使う合板はF☆☆☆☆を使っている また床暖房施工時の接着剤がF☆☆☆☆、それとシステムキッチン・洗面化粧台の構成部材がF4☆☆☆☆である。

F☆☆☆☆と言えどもホルムアルデヒドは使われているしそれを発散しないようなキャッチャーと呼ばれる物質を使って発散量を減らしている。

そこでどうしても微量な汚染があるのでそれらを分解・吸収してしまうような材料を使用している、たとえばハイクリーンボード・ビーナスコート・漆喰・吸ホルム天井材など、おかげで自称、化学物質過敏症予備軍の私でさえ、建設途中・引渡時でも具合悪くなることはない、但し物件により化粧シートを貼った建具や床に化粧シートをラッピングした物件などは若干、臭いが気になる。

そこで、微量の化学物質が引き金になり不幸にもシックハウス・化学物質過敏症になってしまう人がいる事実をどう受け止めるか、原則使わないのが正論だが、F☆☆☆☆の合板等を使うことが有利となる事も事実と受け止めたい。

そこで、引渡前の家がどのくらいホルムアルデヒドを発散しているのか、可能であれば何が原因で発生しているのかをピンポイントで探せない物か.......。そうすれば、引き渡し後に持ち込んだ家具が原因であったりしても、お客様はそれを排除・対策をすることで、シックハウスにかかる可能性を減らすことが出来るわけです。

実は、そのための測定を行うことが出来る.....と言うか、室内のホルムアルデヒドの濃度を測定し
さらに、柳沢センサーという発生源をピンポイントで特定できる測定装置の使用方法の講習会であった。
最初は、うさんくさく思っていたが、講義が始まると、講師の先生も実際「ガイアの夜明け」の患者さんのケアをされている方で、化学物質過敏症の方と実際に接して対策を取られている先生でした。

化学物質過敏症に対する研究は最近、だんだんと進んできた、千葉大学が進めているケミレスタウン(化学物質を使わない住宅群)建設、化学物質を封じ込めてしまう技術、ただ不幸にも精神疾患になってしまうとなかなか、回復は見込めなくなってしまうそうだ。

2007年3月6日火曜日

簡易耐震補強

ここ数年、木造住宅の耐震補強を、何件か行っている。昭和56年以前の基準法に基づいた建物は、ほとんどが、震度6強~震度7位の地震で大きな被害を受ける、ケースによって異なるが、簡易耐震診断に於いては評点1.0に届く物は皆無であり、0.5を切るような場合がほとんどである。

今朝の朝日新聞によると、自治体によっては評点1.0に満たない、補強にも補助金を出すところが出てきたらしい。実際0.5を切るような建物を1.0まで上げるのは300万円近く掛かってしまう事がある。

耐震補強の大きな目的は、古い建物でも耐震補強をして、大地震に於いても多少の怪我はしょうがないが、瞬間に圧死するような事がないようにしたいと言う目的で、他の家が壊れても我が家は何ともないと言う状況設定ではない、地方自治体としても、まれな大地震の時にいかに痛ましい、死者を出さないで済むか、予防という観念で木造耐震補強に補助を出している。しかし何百万も掛かったのでは、お年寄りや、資金に余裕のない災害弱者は工事をすることが出来ないのが現状であった、万が一の時普段居る部屋、寝室だけでも倒壊から免れるような、簡易な耐震補強も補助の対象となる可能性が出たことは嬉しい。建物は直せばいい、命は取り戻すことは出来ないから。しかし私が住む上尾市は、未だに耐震診断に対する補助金はもちろん、耐震補強・簡易耐震補強に対しての補助金は一切無い。